TESOL@ペンシルベニア大学

University of Pennsylvania 教育学大学院へのフルブライト奨学金留学

瞑想、行ってみたら意外と良かった

アメリカでは瞑想が流行している。メディテーションとか、マインドフルネスとか、ヨガとか、大学のいたるところにポスターがある。スティーブジョブズ氏が取り入れていたことは有名で、日本でも瞑想はビジネスマンを中心に流行しているようであるが、能力向上目的だけではなく、個人が自分の健康や精神の豊かさといったものに目を向けるようになったこと、もっと言えば社会の成熟の現れの一つなのかなあ、とも思う。

 

www.inc.com

主催の怪しげなところには行きたくないので、大学の保健センター主催のものに行ってみた。大学院センターで行われ、今日で2度目の参加である。

Campus Health at the University of Pennsylvania

 

座禅ならば伊豆のお寺でしたことがある。夏の修善寺だった。木の葉の擦れる音しか聞こえず、しばらくすると大きな何かに包まれる感覚があり、大げさに言うと宇宙の構成素である自分を認識できた気がした(気のせい)。終了後数時間は晴れやかな気分になり、なぜか妙に、徳を積むような行為がしたくなった。

 

メディテーションもそんな感じかと思って行ってみたが、メディテーションはむしろ正しい呼吸法と、自分の肉体と精神をきちんと結びつけるトレーニングだった。

1時間のメディテーションのセッションはこんな流れだ。

 

・授業後に大慌てで会場に着くと、ゆるやかな音楽と和やかなインストラクターが笑顔で迎えてくれる。

・階段を駆け上って来たのが場違いに思えるほど、みんなゆったり。

・椅子が数脚、座布団やクッションも適当に置いてある。好きな席を選ぶ。

・常連さんと思しき学生は靴を脱ぎ、足を組んで座布団に座り、手は智慧の印。

・インストラクターはゆったりした口調で、手も足も自分の好きなようにしたら良いですよ、と優しく言ってくれる。

・40分ほど、インストラクターのゆったりささやきを聞きながら瞑想。

・ささやきの内容は、主に呼吸法、手を使ったセルフケア、雑念の解放の指示。

・「深く息を吸いましょう、吐きましょう」

・「肉体とマインドがつながることを意識しましょう」

・「忙しいですね?解放しましょう、Let it go....」

・「両手を擦り合わせて温めましょう、両手を目にあてましょう、あなたはたくさんのモノを見ています、休ませましょう」

・「片方の手を胸に、もう片方をお腹に当てましょう、鼓動を感じましょう、心臓も腸もあなたの肉体につながっていることを感じましょう」

・「呼吸を意識しましょう、身体に触れましょう、そして笑顔をつくりましょう」

などなど。

 

不思議なことに、最初の20分間は、雑念が怒涛のように押し寄せてきて全く集中できないのだが、後半20分間は集中というか、ものすごく自然に自分の身体と対話することができる。前回もそうだった。

最初は、「あぁ、プレゼンやっと終わったよ、今日はビールだな、それよりおなかすいたな、お昼何食べよう、日本語チャット行く前にグループミーティングの課題に取り掛かっておこう、こないだの課題は難しかったな、来週ペーパー何本締切だ?それにしてもインストラクターの声は本当に癒しだな」などグルグル考えているのだが、インストラクターの指示通りに深く息を吸い、吐き、両手で自分の身体に触れ、温め、「自分」に集中しているうちに、不思議とグルグルが消え、素直に自分自身と対話している感覚になる。

自分の身体と対話しているのか、心なのか、脳なのか、ちょっとうまく説明できないのだが、普段バラバラになっている自分のパーツが一つに収束していくような感じだ。時間に追われ、日替わりで降り注ぐ課題をやっつけ、マルチタスクでキリキリしているところに、核というか芯のようなものを身体の中にズドンと設置してもらったような感覚だった。

時間にコントロールされている生活から、自分が時間をコントロールし、自分の生活の管理権限を取り戻したような気分だ。

素人なのでその効果は長続きはしないが、毎日上手に生活に組み込んでいけば、確実にストレス削減になりそうだ。

 

 

diamond.jp

ビジネスマンだけではなく、学校でも導入例があるようだ。一人でやると眠ってしまいそうだが、インストラクターがいると効果が期待できそうだ。

なんだか怪しいステマのようになってしまった。

 

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